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現地調査アプリとGISの連携による、サプライチェーンのリアルタイム状況把握

国内

物流企業

課題
サプライチェーンをリアルタイムで可視化できない
ソリューション
GISを導入することでグローバルサプライチェーンをリアルタイム可視化へ

リアルタイムでのサプライチェーン可視化の必要性

サプライチェーンマネジメント(SCM)とは、部品などの供給からエンドユーザー、お客様に製品が届くまでの、生産・流通全体のプロセス管理を行うことを意味します。特に現在は、生産拠点が国内外に分散されるようになり、グローバルでの生産体制を組む企業が多く、世界を視野にしたグローバルSCMが必要となります。

また、こうしたグローバル化が進む一方で、社会の変化のスピードは一段と早くなっています。そのため、いち早く顧客や市場のニーズに応えるために、経営判断に求められるスピードも早くなっています。

それに伴いサプライチェーン全体を把握することの重要性が日に日に増しており、様々な企業がサプライチェーン可視化に取り組んできました。特に小売や製造業、物流といった業界においては、生産拠点のデータをリアルタイムで吸い上げることで、あらゆる指標をモニタリングし、倉庫や輸配送状況もリアルタイムで見れるようになり、異常が発生した際はアラートが飛ぶようなSCMシステムを構築している会社も増えてきました。こうしたSCMにより、よりタイムリーに問題や異常を把握し、迅速な判断ができるようになります。

 

リアルタイムで可視化できないサプライチェーンの課題

しかし、サプライチェーン上にはリアルタイムで可視化することができない出来事が一部あります。それは、本当の意味での現地状況であり、SCMのシステム上ではデータになっていない事象です。

SCMでは、拠点情報、在庫状況、輸配送状況などといった情報がデータ化され、システム上で統合されることで初めて可視化することができます。逆に言うと、システムの対象となっていない情報は、SCMのシステム上には載らないため、リアルタイムで把握することはできず、データを入力することで初めて把握することができるようになります。

例えば、トラックのGPSや商品のタグデータから得られる位置情報をシステムと連携すると、自動的に情報がシステムに吸い上げられます。そのため、交通事故や地震などの災害による通行止めが発生すると、そのトラックの位置情報から遅延が発生していることをSCM担当者は把握することができます。しかしシステムからわかるのは遅延状況のみであり、遅延の原因はデータ化されていないため、システムでは把握することができません。このように、SCMシステムで管理できない、現地の状況に関しては、リアルタイムで情報を吸い上げることができません。

そのため、どうしても既存システムで情報を吸い上げられないものは、現地の従業員やスタッフに協力してもらう必要があります。状況を報告する調査票の入力には使い慣れたスマートフォンを使用し、システムに送信することで、リアルタイムで状況把握ができるようになります。

そうしたスマートフォンによるサプライチェーンのリアルタイム可視化を実現するプラットフォームとしては、ESRIジャパンが取り扱うArcGISが選択肢の1つにあげられます。

 

現地調査アプリとGISの連携による、サプライチェーンのリアルタイム状況把握

GIS(ジー アイ エス)とは、Geographic Information System の略称で日本語では地理情報システムと訳されます。地理情報とは地球上に存在する地物や事象のすべてを指しますが、これらをコンピューターの地図上に可視化して、地理情報の関係性や傾向をわかりやすい形で導き出すのが GIS の大きな役割です。

ArcGISでは、様々なGISデータ及び外部システムのデータを取り込み、統合的に扱うことができます。

例えばサプライチェーンにおける現地からの報告結果を見える化できる、いくつかの現地調査アプリがArcGISと連携する形ですぐに利用できます。スマートフォンのArcGISと接続する現地調査アプリをインストールし、アプリを通じて現地の状況を報告することで、リアルタイムでの状況把握ができるようになります。 

例えば現地で事故や地震などの災害が発生した際に、このアプリに災害状況の情報を入力することで、ArcGIS上で情報を収集し、リアルタイムでの全体状況把握をすることができるようになります。その他にも、調査を分担して行う際の作業割当てや、ルート案内など、緊急時以外にも使用できるアプリが用意されています。

右の画像が実際にアプリで入力したデータをGIS上に表示させたダッシュボードです。

 ArcGISでは、アプリで吸い上げた情報を地図上に落とし込むことができ、さらにダッシュボードと組み合わせることで、サプライチェーン上で発生している状況をリアルタイムで把握することができます。

また、現地調査でよく使用されるExcelで作られた調査票の調査ではこれまでは現地で手書きしていた調査票を、オフィスに戻ってからパソコンに転記するといった手間がありました。
このような作業においても、入力媒体を紙から現地調査アプリに変更することで、現地で入力した内容が即座に報告され、記録・集計・分析において大幅に工数を削減できるようになります。

これらのアプリは、サプライチェーンマネジメントという点では主にリスク管理用途での利用が多くなりますが、それ以外のサプライチェーンでのGIS活用に関してもお客様から様々なお問い合わせをいただいています。

 

GISを用いて現地状況を含めたサプライチェーンをリアルタイムで把握したい方は、サプライチェーン 地図システム.comにお任せ!

サプライチェーン 地図システム.comを運営するESRIジャパンでは、これまでに多くの製造業様・物流会社様にArcGISを導入し、サプライチェーンマネジメントの実施をサポートしてまいりました。

このほかにも、ArcGISを導入することで、グローバルサプライチェーンの可視化、サプライチェーンのリスク分析、気象データやアプリを活用したリアルタイムでのサプライチェーン管理、外部データとの連携によるサプライチェーンのシミュレーションなど、様々な分析・シミュレーションを行うことができます。

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